子供部屋から出て行く

「オープンソース」の二つの意味という文書が注目を浴びています。
私は以前からTOPPERSプロジェクトは伽藍方式だと言ってましたが、今回のエントリはそういう趣旨じゃなくて、これ。

法的状態としてのオープンソースを確保することによって始めて、オープンソース・ソフトウェアはお目こぼしによる子供部屋から、正当性をもって広い社会へと出て行くことが出来るのだ。

ライセンスをなぁなぁにするな、はっきりと法的意味を持たせろ。そうして初めて社会に受け入れられるという点です。グサッときましたね。
TOPPERS/JSP for BlackfinのライセンスはTOPPERSライセンスですが、一箇所不明瞭な点があります。VisualDSP++のヘッダファイルをそのまま利用しているのです。経緯はこちら

もともと、半導体メーカーが自社製品用に出しているサンプルコードの著作権に関しては、以前からグレーです。特にオープンソースとか趣味といったフィールドを半導体会社が意識することは稀ですので仕方ありません。一方、使うほうとしてはヘッダファイル一つ自由に使えないのでは、最近のSoC化が進むチップを使うなどおぼつきません。
質問を受けたこともあったのですが、TOPPERS/JSP for Blackfinではあえて目を背けてきました。が、ここにきて先の記事です。これじゃSourceforgeに登録しようがどうしようが、使ってもらえないことに文句は言えませんよね。
そういうことで、これまでの素行不良を恥じ、Release 3.1.0でdef_xxxxx.hおよびcdef_xxxxx.hを削除する方向で作業を進めます。現在のリリース目標時期は7月末です。