イメージ妨害の量を推定する

イメージ妨害を補正するには、その量を推定しなければなりません。あらかじめ較正してある場合には、その量は既知ですから問題ありません。Rockyのように動作しながらイメージ妨害の補正量を決めるなら、推定が重要になります。
ひとつの方法として考えられるのは、適応フィルタです。受信中の帯域と、周波数の符号が反対の帯域も同じく受信してやります。そうして、信号強度の大きなほうを参照信号として適応フィルタをかけてやれば、フィルタの出力はイメージとして漏洩している信号になります*1
適応フィルタの出力は元の信号から増幅されたものになっているため、その振幅を妨害元信号と比較するわけには行きません。
そこで、この状態で適応フィルタの適応を停止し、単なるFIRフィルタとして使います。ここから、まずは振幅の誤差を追い込んで妨害出力を最小化し、さらに位相誤差を追い込んでやることでさらに妨害出力を小さくします。この手続きを踏めば、受信中の周波数でのイメージ妨害の量の推定とその補正を同時に行うことができそうです。

*1:誤差信号は反対側からのイメージ妨害を取り除いたものになる。この方式はイメージ妨害が大きいときにはその除去方法として使えるかもしれない