MTライブラリ

C言語のライブラリをMT対応にするには、大体次の3点が焦点になる模様です。

  1. malloc() / free()を初めとするヒープ操作関数の排他制御
  2. errno変数のスレッド局所化
  3. ファイルIO関数の排他制御

重要な順に並べました。malloc() / free()の排他制御RTOSのメモリ・プールを使うようお願いすることもできます。が、C++言語のnew演算子がこれに依存しているため事実上必須と言えるでしょう。
errnoを使っている関数の多くは浮動小数点演算です。幸いというか、BFではそれほど重要ではないなどと自分に斜め方向の嘘をつくこともできなくはありません。errno自身あまり使われる例を見ませんので、スレッド・ローカル化どころか排他制御をしないという実装でも、多くの場合受け入れられるかもしれません。
ファイル関数に関しては「使えません」と宣言してもあまり問題ない気がします。組み込みにもファイルIOが使われていますが、たいていファイルシステムは外から持ってきます。無理に標準関数を実装しなくてもいい気がします。
こんな感じでヒープの排他制御を優先的に、errnoまでを視野に入れてライブラリの実装を考えているところです。
もっとも、VisualDSP++のライブラリにこだわらず、いっそnewlibという手もあるかもしれません。