EMUDATレジスタ

d:id:monamour555さんとなぜUrJTAGのデータ書き込みは遅いのか意見を交わしています。たぶん外野からは何の事やらちんぷんかんぷんだと思いますので補足をば。
UrJTAGは外部Flash ROMの書き込み時にJTAG Boundary Scan Register (BSR)をスキャンしてROMへのアクセス信号を生成しています。従って、書き込みが終わった後にステータスチェックをする際も、読み込みサイクルを生成する度に数百ビットあるBSRを何度もスキャンしなければなりません。
一方、VisualDSP++のライターは、書き込みやステータスチェックのルーチンをBlackfinプロセッサの内部SRAM上で動かしています。そのため、ROMアクセスのオーバーヘッドは遮蔽されています。ここから先は想像ですが、ステータスチェックやベリファイが正しく終了したらEMUDATレジスタにフラグを書き込んでいるのでしょう。そうしておけば、ICEは内部のEMUDATレジスタだけスキャンすれば済みますから、BSRアクセスより圧倒的に高速になります。これはデータ転送にも言えることです。
EMUDATレジスタはBlackfinプロセッサのHardware Referenceには書かれていませんが、uClinux for BlackfinサイトJTAGサブプロジェクトページから、内部資料と思われるHRM 19章をダウンロードすると、詳細を読むことが出来ます。