さよならローレンツ

自身の名で呼ばれるアトラクタで有名なローレンツがなくなられたと今朝知りました。

大気のモデルを作ったところ、非常に単純な形にまとまるにもかかわらず、非周期的で初期値に対して極端に鋭敏であることを見つけた発表したのが、後のカオス理論やアトラクターの礎になりました。特にアトラクターに関しては「周期的に見えるが、非周期的」という奇怪な性質を持ちます。見えない軌道が解の軌跡を吸い寄せる(atract)ことからatractorと名づけられた微分方程式群は、軌跡だけではなく多くの研究者とアマチュアを吸い寄せました。
私もADSP-2191用に彼のアトラクターを実装して聞いて遊んだことがあります。
提唱したのは30年以上も前のことだったんですね。故人の冥福を祈ります。