TOPPERS/ASPカーネルをBlackfinに実装するとしたらやりたいこと

仮にASPカーネルを実装するとしたら、現在JSPカーネルで積み残している改良を何とかしたいと思っています。最近はカーネルの安定度の重さが身にしみてまして、JSPではデバッグ以外の改良は避けようと思っています。

dispatc()を関数にする
bfin-elf-readelfコマンドで見ると、dispatch()は関数として認識されていません。当然のことで、単なるラベルとして宣言していますから関数になるわけがありません。TOPPERS/JSPカーネルは割り込みをdispatch()の中で待つので、空き時間測定の立場からもdispatch()は関数にしたいところ。
例外をカーネル管理外にしたい
Blackfinの例外はカーネル管理外にしてかまわないと考えています。扱いが極端に面倒だし、はずしていいでしょう。
ポストモーテムダンプ
例外を管理外にするかわりに、ユーザー例外関数やポストモーテム・ダンプを行うフックを追加したいです。UARTからレジスタのダンプリストを出力するようなやつ。
カーネル管理外割り込みの廃止
モーターコントロールなんかでいるかなとも思いましたが、やはりBlackfinはメディア処理のような気がします。廃止して簡略化できるなら廃止したいです。
コアタイマーの廃止
コアタイマーをシステム・タイマーとして使うと汎用タイマーを節約できます。しかし、idle命令による割り込み待ちができないなどの問題があるので、これも廃止したいです。
PLL制御の廃止
PLLをカーネルで制御すると、ブート時にinitializerが設定したPLLを再設定することになります。これは、動作中のSDRAMに少々ショックを与えるため、カーネルで制御しない方針のほうが有利です。必要な場合はhardware_initialize()を使えばいいので、カーネルでのPLLは廃止したいです。
ログ・ポートのボーレートの変更
JSP標準の9600bpsを使っていますが、Blackfinには軽すぎです。57600bpsにしちゃえ。

ASPカーネルに関しては文書が一般向けに完全公開されていないため、やるかやらないかはそれを待つことになります。しかし、割り込み構造に関しては最近興味を持っていることは以前書いたとおり。
もうVisualDSP++は使わない予定ですが、そうするとデバッグどうするか真剣に考えないと。