そもそもの話

組み込みネットに記事があり、高校生が興味ある物,作ってみたい物,アンケート結果が載っていた。

そもそもの話、私が電子工学というアリ地獄に足を踏み入れてしまったのは小学校2,3年生くらいのころでした*1初歩のラジオの1972年4月号で、偶然手にとって読んだその本には「ラジオというものは自分で組み立てることができる」というにわかには信じがたい話が書いてありました。
目に見える範囲で最高のテクノロジーが白黒テレビだったころです。
そのまま、「どうやらレコードを聴く機械も自分で作れるらしい」「免許を取れば子供でも無線通信ができるらしい*2」「えーっコンピューター*3って街で買える時代が来たの!?」「オペアンプ*4ってすごいよ」「シンセサイザーってこんな風に動くんだ*5」と、ずるずるミラクルを傍観しつつ体ばかり大きくなっていったのでした。
だから何、ということはないのですが、最近の私はラジオとか、シンセサイザーとか、「難しそうだけど、思ったより単純なんだ」と25年とか30年前に感じた電子回路を、数千万トランジスタのデジタル回路で再現するという実に野暮な夢で遊んでいます。

*1:1972年というと1年生だったはず。だが小学校1年というと「あさ、あさ、あかるいあさ」である。果たしてラジオの本なんか読めたか

*2:すごいや、線がつながっても話ができるなんて

*3:あれだ、原潜シービュー号のコントロールルームでピカピカ光ってるやつ。あと、井手隊員が穴の開いた紙テープを読んでいた

*4:CQ誌の特集。741は使いやすくなったけど、片電源だけ入れると壊れるからちゃんと±15Vを同時に入れること

*5:かの山下シンセの記事を読んだ