フーリエ変換

Red cat の数学よもやま話フーリエ変換の表現のバリエーションが説明されています。
フーリエ変換積分後にかける係数とeのベキ部の符号によるバリエーションを持ちます。私見では積分後にかける係数は、パーシバルの定理をどのくらい重要視するかという立場で異なるんじゃないかと思います。
信号処理の場合、最後に掛け算をする時間がもったいないので省いていると思われるケースが多々あります。特にメーカーが出すFFTベンチマークは、係数に関しては眼をつぶって速度を優先している場合があるので注意が必要です。
たとえば固定小数点FFTの場合、何も考えないで計算を進めると早晩あふれが発生します。そこでステージごとに右に1ビットシフトする*1か、シフトの必要性を見極めて全体をシフトする*2ことが必要です。N点のFFTでは前者の場合、無条件に係数は\frac{1}{N}となり、後者の場合\frac{1}{2^{\fs{-3}k}}となります*3
信号処理でフーリエ変換の核であるeのベキの係数が負であるのはなぜなんでしょう。ちょっと考えて見ます。

*1:自動シフト

*2:適応シフト

*3:kはあふれを生じさせない最小の整数