Stretch ISEF

Tensilica社のブース内にStretch社が展示を出していました。ISEFはXtensaのコプロセッサで、C言語中のサブルーチンをハードウェアによって実行します。ISEFのコンパイラはXtensa用プログラムの中からISEFに展開する目印をつけられたサブルーチンを横取りして、ハードウェアと命令の組に展開します。このサブルーチンをXtensaが呼び出すと、XtensaのCコンパイラは自動的にハードウェアへのトリガーに変換して実行します。
DAP/DNA2同様、現在ではISEF応用製品は汎用品としてしか使えません。IPマクロとして使えるようになるのは普及を待ってからでしょう。ISEFには外部へのデータリンクが無いためデータ転送はXtensaプロセッサのデータバス経由になります。そのため、ボトルネックを解消することはできません。あくまで単一の高速演算エンジンです。この点を問題視してDAP/DNA2のほうが優れたアーキテクチャーであるとする声が会場内のあるベンダーから聞かれました。
しかし、現時点では誰が勝者になるかはわかりません。
期待したNECのブースは、外から見ただけですがDRPの展示はありませんでした。大手であるぶん、日々の稼ぎに直結する展示が優先されるのでしょう。この辺にとんがったベンチャーとの差を感じます。